成田空港株式会社が借地人に対して土地の明け渡しを求める
僕は不動産売買業をやっているけれども、借地・底地関係の売買は苦手です。
まだ実務上では、借地権や底地の売買をやったこともなく、借地人とのトラブルを経験したこともありません。一度、借地権付きの戸建てを買おうとしましたが、地主が借地人に対して譲渡を認めない!としていて、時間がかかりそうだったので手をひいたことはあります。
もし、地主が借地人や借家人に立ち退きをしてもらう際には、どれぐらいの費用がかかって、どのような交渉をすべきで、最終的にどのような判例が下りるのか、もっと知りたいんですけどね。
借地・底地の売買を手掛けている不動産会社に勤めるか、、土地の開発を行っている不動産会社に勤める等しないと、大事なポイントは学べないですかね。
ちなみに、成田空港株式会社が10年以上前から借地人に対して土地の明け渡しを求めていた件が、ようやく解決になりそうとのこと。
下記は日本経済新聞 WEB版のニュース記事ですが..
土地明け渡しが確定 成田空港訴訟で最高裁判決 :日本経済新聞
2006年に賃貸借契約の解約を千葉県知事に許可されたのだが、借地人I氏は立ち退きに応じず、解約も拒否。当時、成田空港株式会社がどれぐらいの立ち退き料を提示していたのだろう。
土地の大きさは7284㎡、約2200坪ですからね。ただ、借地でかつ農地だから、住宅街にある宅地とは評価は違うんでしょう。土地が住宅街にあって大きさが2200坪だったら立ち退き料はもっと高額になってるでしょうから。
地裁判決では、借地人に対して、約1億8千万円の補償金は妥当だとして、農地法に基づきI氏の同意がなくても知事の許可があれば解約が認められると判断したそうです。I氏の土地の明け渡しと建物の撤去を命じたそうな...
でも、この1億8千万という補償金は、I氏にしたら十分な金額だよな。そこまでして、空港に反対する理由はなんなのか、気になってネット上で検索してみた。
そしたら、農地取り上げを反対する会、空港反対運動や、団体をつくっているようです。
ここまでくると、お金じゃなく、徹底的に抗戦しようとする姿勢がよみとれます。
政府・成田空港株式会社 VS 地元住民たちとの長い闘争の歴史もありますからね。
まだ僕が1984年にこの世に誕生する前から、あった問題なわけです。
東京新聞:<土の記憶 成田空港閣議決定50年> (1)悲劇の始まり:千葉(TOKYO Web)
東京新聞:<土の記憶 成田空港閣議決定50年> (4)終わらぬ闘争 :千葉(TOKYO Web)
中立な立場で考えると、何も言えませんな。成田空港や第3滑走路が増設されたら、経済的利益をもたらすことは間違いないでしょうし。
ん~、ただの借地問題でなかった。